卵黄のお酒『アイアープンシュ』
北ドイツのクリスマスマーケットでは、
卵黄で作られたホットドリンク
『アイアープンシュ(Eierpunsch)』をよく見かけます。
ココアパウダーがけ
チョコがけ
ストローで飲みます。
アイアープンシュは、
冬の街歩きで冷え切った身体を温めるホット・ドリンクです。
ディスペンサーで温められたアイアーリケーア(Eierlikör)に、
ホイップクリームをかけ、
上からココアパウダー、もしくはチョコをまぶして提供されます。
ディスペンサー
アイアーリケーアって何?
『アイアーリケーア(Eierlikör)』を直訳すると、
卵黄のリキュール。
だから、黄色い!
アイアーリケーアは
「飲むお酒」としてはもちろん、
「かけるソース」としても愛されています。
アイスクリーム、パンケーキ、トルテ、etc...
上からかける、だけ!
アイアーリケーアはどんな味がするの?
ザ・卵黄な感じがします(笑)
濃厚です。
でも、ラム酒が入っているので、味はビター。
ちなみに、アルコール度数は10~15%ほど。
もちろん、お子さんは飲めませんが、
それ以前に、味が濃厚&ビターなので、
子どもは、口に入れた瞬間、ウゲーっと吐いてしまうかも・・・orz
アイアーリケーアの原料は?
- 卵黄
- 粉砂糖
- コンデンスミルク、もしくは、生クリーム
- ラム酒
- バニラショート
- 最初に、卵黄と粉砂糖を混ぜて、クリーム状になるまで泡立てます。
- そこに、バニラショートとラム酒を入れ、
- さらに、コンデンスミルク、もしくは生クリームを入れます。
>> コンデンスミルクを入れると、食感がねっとり濃厚。
>> 生クリームを入れると、食感がサラっと爽やか。 - 最後に、湯銭にかけながら、ねっとりするまでかき混ぜ続けます。
実は、卵黄は生のままなのです。
アイアーリケーアはドイツ生まれ?
いいえ、違います。
実は、ブラジル生まれなのです!!
もともと、
ブラジルのアマゾンには『Advocaat』という飲み物がありました。
『Advocaat』は、その名の通り、
アボガド(Abocados)のドリンク。
ブラジルを支配したポルトガル人は、
『Advocaat』の中にサトウキビと、ラム酒を加え、
ヨーロッパ人好みのリキュールに仕上げました。
17世紀にヨーロッパ人が
『Advocaat』をヨーロッパに持ち帰りましたが、
ヨーロッパではアボガドの木が育たないので、なかなか再現できない。
そこで、アントワープ出身の杜氏フェアポールテンが
「卵黄を入れてみよう」とひらめき、
今のアイアーリケーアが誕生しました。
フェアポールテンは、
ドイツのハインスベルクで蒸留所を創設しました。
そこで作られたアイアーリケーアが、
今もドイツ各地で売られている、こちら↓↓↓
VERPOORTEN
子孫のウィリアム・フェアポールテン氏が
五代目の社長。
2016年には創立140周年を祝いました。